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目の色が変わる

メガネを落として壊してしまったタケルは、行きつけのメガネ屋さんを訪れた。  修理を頼むだけのつもりだったが、商品棚に気になるものを見つけた。それは新作のコンタクトレンズで、色付きのものだった。 『当店オリジナルのコンタクトレンズ! 他にはな...
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あとの祭り

「大変だ!」  集会所で集まっていたオイラたちは、突然に飛び込んできた声に振り返った。随分と慌てた様子で、太郎のやつが入り口にもたれかかっていた。  どうやら今週末に行われる祭りが開催できそうにないみたいだ。昨日の大雨で祭りの会場が使い物に...
シャッターチャンス

シャッターチャンス 第2話 廃屋

年月は平等に過ぎる。そこに生物も無機物も関係ない。違うことは、生物は代謝をすること。傷ついても修復する機能を備えており、少しの破損なら元通りになる。劣化はするが、それは仕方ない。この世に生まれたのなら、始まったのなら、終わりに向かっていくの...
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海賊の目薬

「いくぞ野郎ども!」 船長の掛け声で、戦いの火ぶたは切って落とされた。 敵はたまたま出くわした海賊船。普通なら逃げるところだが、こちらも海賊。海賊同士が海の上で出会ったなら、挨拶だけでは終わらない。気に入らないなら殲滅。欲しいものを持ってる...
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スマホが真っ暗に

スマホが真っ暗になった。その人物はスマホを落としたとか、アプリを起動しすぎたとかは一切していなかった。スマホを机の上に置いておいて、ふと気づいたら真っ暗になったまま動かなくなっていた。 その人物は一時は困ったが、音声検索機能などのしゃべりか...
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壁紙の向こう

中古の一軒家に引っ越して荷物の整理も終わり、二階の寝室でごろごろしていると壁紙が少しめくれているのに気がついた。 小さなものだ。どうせ、壁紙は張り替える予定だったし特に残念には思わなかったが、好奇心で少しめくってみた。真っ黒なものが出てきた...
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濡れ手で粟

何匹か盗んできた鶏から血を絞り出して、魔法陣を描く。古本屋で見つけた古くて汚い怪しげな魔導書に書かれていた儀式を始める。これで悪魔を召喚して、この生活から抜け出すのだ。 太郎は貧乏だった。 どれだけ働いても給料は上がらないし、労働環境も良い...
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盲亀の浮木

盲亀の浮木=海の底に住んでいる目の見えない亀が百年に一度、海面に出てきてそこにに浮かぶ一本の木のあいている穴に入ることは容易ではないこと。非常に稀なこと。 ……… 彼と彼女の出会いは、普通ではありえないものだった。世界を超え、時代を超えたあ...
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和して同ぜず

和して同ぜず=人と協調するが、むやみに同調しない。故事成語 ……… 裏社会では毎夜抗争が繰り広げられていた。いくつもの組織が興っては消え去り、まれに生き残ったものが歴史ある巨大組織を潰すこともあった。その中で、最後まで生き残った組織があった...
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羹に懲りて膾を吹くあつものにこりてなますをふく

羹に懲りて膾を吹くあつものにこりてなますをふく =熱い吸い物を飲んで火傷したのに懲りて、冷たいなますでも吹いて冷ますという意味の故事成語。失敗に懲りて必要以上の用心をするたとえ。 ……… 世界は勇者によって救われた。 悪逆の限りを尽くしてい...
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