kumayama

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ショートショート

目の色が変わる

メガネを落として壊してしまったタケルは、行きつけのメガネ屋さんを訪れた。  修理を頼むだけのつもりだったが、商品棚に気になるものを見つけた。それは新作のコンタクトレンズで、色付きのものだった。 『当店オリジナルのコンタクトレンズ! 他にはな...
ショートショート

あとの祭り

「大変だ!」  集会所で集まっていたオイラたちは、突然に飛び込んできた声に振り返った。随分と慌てた様子で、太郎のやつが入り口にもたれかかっていた。  どうやら今週末に行われる祭りが開催できそうにないみたいだ。昨日の大雨で祭りの会場が使い物に...
短編

塔の国

底知れぬところから、アスパラガスは生えてくる。  何も見えない真の暗闇。そこに光源は無く、額につけたライトの明かりだけが頼りだ。底の底には光は届かない。空から降り注ぐ光は下に行くほど弱まり、次第に暗黒が力を増す。誰もが踏み入ることを躊躇う場...
シャッターチャンス

シャッターチャンス 第2話 廃屋

年月は平等に過ぎる。そこに生物も無機物も関係ない。違うことは、生物は代謝をすること。傷ついても修復する機能を備えており、少しの破損なら元通りになる。劣化はするが、それは仕方ない。この世に生まれたのなら、始まったのなら、終わりに向かっていくの...
シャッターチャンス

シャッターチャンス 第1話 地形

シャッターを切る。歴史的の決定的な瞬間を切り取って、人類の足跡の一つとする。新聞記者が撮る写真というのはそういうものだ。あちらこちらに足を延ばし、色々な出来事の現場へと馳せ参じる。求めて行動しているから、当然といえば当然といえるかもしれない...
ショートショート

海賊の目薬

「いくぞ野郎ども!」 船長の掛け声で、戦いの火ぶたは切って落とされた。 敵はたまたま出くわした海賊船。普通なら逃げるところだが、こちらも海賊。海賊同士が海の上で出会ったなら、挨拶だけでは終わらない。気に入らないなら殲滅。欲しいものを持ってる...
短編

間引きの受付

(クソが) レジーは胸中では悪態をつき、腹の中は煮えくり返っていた。 冒険者ギルドはいつも賑やかだ。腕自慢の巨漢と魔法使いが次のクエストの打ち合わせをしたり、剣士とシーフがクエスト達成の打ち上げをしている。 荒くれ者の多い冒険者たちは喧嘩も...
神様の箱

神様の箱 第10話 忠誠の果て

変性古来種とは、古来から存在する生物が長い年月で魔力を持つようになった生物のことを指す。反対に、在性古来種は魔力を持たずにそのままの姿、あるいは進化した生物のことを指す。二つとも魔獣とは違うものとして扱われる マスタングと名付けられた、あの...
神様の箱

神様の箱 第9話 至宝の覚醒

こんな結末はあんまりだ。 みっともないくらいに涙が溢れてくる。わめいて誰かにすがりつきたい。 おぞましい龍がのっそりと近づいてくる。もう動けない獲物を前にして、ゆるりと歩いてくる。謎の原理で浮遊できるのに、自分の存在を知らしめるように、死の...
神様の箱

神様の箱 第?話 騎士の忠義

「上手ク、いっているだろうカ」 言葉を発したものは憂いていた。ここにはいない者と、大事な宝のことに対して。 襤褸のローブを身に纏い、フードを深く被っているため表情はわからない。 そして、それは一つではなかった。同じ格好をした姿がいくつもある...
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